投資インサイト - イギリスの債券市場が警告信号を発している。今後のポンドの動向は国債市場の価格変動に左右されそうだ。
9月2日、ポンド/ドル（GBP/USD）ペアが1%以上の大幅下落を記録し、4月以来の最大の単日下落となった。9月3日の執筆時点でも下落が続いており、1.3334付近で取引されている。
ニュースによると、イギリスの30年物国債利回りが1998年以来の高水準に達し、市場にパニックを引き起こしている。
ドイツとフランスの30年物国債利回りも同様に急上昇し、ドイツは2011年以来、フランスは2009年以来の最高水準に達した。
専門家は、欧州各国の財政状況の悪化と政治的不安定さが利回り急騰の主な要因だと分析している。今秋の予算案では、イギリスの財政状況を改善するため、レイチェル・リーブス財務大臣は支出削減や増税案を模索するプレッシャーに直面している。
2022年9月には、トラス政権のミニ予算案によってポンド/ドルペアが一日で約4%も急落した経緯がある。市場は歴史の繰り返しを懸念している。
「私たちは今、ゆっくりと形成される悪循環を目の当たりにしています。債務への懸念が高まることで利回りが上昇し、それがさらに債務状況を悪化させ、そしてまた利回りを押し上げるという具合です」とドイツ銀行のマクロ調査責任者、ジム・リード氏は述べている。
ポンドの為替レートは今後どうなるのか？
Ga