現物金は9月28日に4,280ドル付近から一路急落し、最安値は1オンス当たり4,144ドル付近まで下落した。1日で3%超、140ドル以上値下がりし、銀も同様に大きく下落した。国内の金製品価格は1グラム当たり1,280元を下回る水準まで下落した。
今回の急落の核心は「安全資産需要の消失」ではなく、「金利が安全資産需要を上回った」ことにある。中東の原油価格急騰がインフレ期待を押し上げ、市場は再びFRBによる10月利上げに賭け始めた。10年物米国債利回りは5.2%台に乗せ、30年物は5.5%近くまで上昇し、ドル指数は101を上回る水準まで反発した。金そのものは利息を生まないため、無リスク金利が上昇すると保有コストが高くなる。資金が金から米国債へ流れ、前期の利益確定売りも集中し、テクニカル面で重要な水準を割り込んだことで売り圧力が増幅された。
興味深いのは、地政学的リスクは本来なら金にとって追い風となるはずだが、「原油価格上昇—インフレ加速—利上げ期待上昇—利回り上昇」という連鎖が逆に金を押し下げたことだ。これは、現在の価格決定権が「安全資産需要」ではなく「実質金利」にあることを示している。中国の投資家が国慶節連休前に利益を確定したことも、下落に拍車をかけた。
短期的に見ると、4,140~4,150は暴落後の緩衝帯にすぎず、鉄壁の底ではない。今週は米国のJOLTS、ADP、PCE、雇用統計