ときどき、オンチェーンの送金記録を眺めるほうが、K線を見るより本当に面白いことがある。たとえば、あるアドレスを追っていて、相場とは一見まったく関係なさそうなタイミングに、別のアドレスへ大きすぎず小さすぎない額のトークンを送っているのを見つけたとする。ラベルシステムだけで見れば、「ある機関内での資金集約」や「関連アドレスの疑い」などと分類されるかもしれないが、そこで終わってしまう。けれど、その経路をたどってこの2件の送金を分解して見ていくと、実は途中で1段階コントラクトを経由していたり、どこかのマイナーなDEXプールに入って少し動かされた後、別の「新しいアドレス」へ曲がっていたりすることが分かる――そうなると、「偶然」は説明可能な行動に変わる。誰かが保有ポジションの形を変えているのかもしれないし、単に何らかの戦略が資金を移動させているだけかもしれない。いずれにせよ、ラベルが示す結論よりもはるかに多くの情報が得られる。
とはいえ正直なところ、今のラベルツールが遅れている、あるいは誘導される可能性があると批判されるのも理解できる。アドレスの所有者が変わったり、意図的に分散して使われたりすることもあるから、古いラベルは期限切れのチラシのようなものだ。貼るのは簡単でも、剥がすのは難しい。データツールは「何が起きたか」を教えてくれるが、「なぜ起きたのか」は、結局自分で経路をたどって組み立て、推
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