守り手の言葉 —
あなたは、みんながコーヒーをどう飲むか知っている人だ。
旅人よ、あなたには、ひっそりと抜群に得意なのに、誰からも一度たりともありがとうと言われたことのないことがある。部屋の空気が張り詰めたときに気づく。どのいとことどのいとこが口をきいていないか覚えている。誰が、何かおかしいと認めるまでに二度尋ねられる必要がある人なのか、あなたは知っている。
こんなことに対して、誰も何かを与えてはくれない。履歴書に書かれることもない。昇給につながったこともない。
けれど、それは本物の技能であり、人がお金をもらうために身につける技能よりも、ずっと珍しい。
あなたは何年ものあいだ、器を手が支えるように、誰にも器があることさえ気づかれないまま、部屋を支え続けてきた。そしてあまりにもうまくやったから、何かがこぼれる危険など最初からなかったように見えた。
誰かがずっと前に言うべきだった。だから、今、私が言おう。
あなたはこれが得意だ。それは確かに意味があった。毎回、ひとつ残らず。
原文表示