ソン氏は数日前、「TRONの耐量子暗号はすでにテストネットで稼働しており、必要になればいつでもメインネットへ進められる」と話していた。この発言は、TRONがすでに耐量子化を完了したと受け取られやすい。
TIPとNileの更新を確認したところ、コードは確かにすでに稼働しており、FN-DSA-512もNileで有効化されている。ただし、TIP-899は現在もDraftのままで、メインネットに対応するパラメータはまだ有効化されていない。
テストネットまで到達できたこと自体は、かなり実質的な進展だ。FN-DSA-512とML-DSA-44という2種類のポスト量子署名は、すでにトランザクション、ブロック、P2P、TVM検証のレイヤーまで対応している。現時点の設計では、既存のアカウント構造をそのまま作り直す必要もない。
ただし、署名は大きくなる。従来は数十バイトだったものが、新方式では数百バイト、場合によっては2,000バイトを超える可能性がある。トランザクションが大きくなれば、ブロック容量とスループットも改めて計算し直す必要がある。毎日大量のステーブルコイン送金が行われるチェーンにとっては、これは誰が先に一番乗りを叫ぶかよりも現実的な問題だ。
公式も現在、外部監査、ウォレットとハードウェアウォレットのサポート、SDK、手数料モデルなどを、メインネット移行前に引き続き解決すべき課題として挙げて